中国語文法大全
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第一章 品詞
「介詞のポイント」
「让」、「叫」、「使」、「令」の見分け
動詞として使い、「~せる/させる」という意味を表す。
兼語文の最も前の動詞として使える。即ち述語として使われる。
1.「令」は単独的に述語として使わない。「令」とともに存在する兼語は「人」を指す言葉に限り、「讨厌」、「兴奋」、「陶醉」、「激动」、「惊讶」、」羡慕」、「担心」、「泄气」、「神往」などの人あるいは人の感情を表す言葉と一緒に使う。「令」の後に程度副詞「很」が使えない。
2.命令あるいは請求の語気を表すとき、「使」を使わず、「让」あるいは「叫」を使う。
3.「让」と「叫」の主語は一般的に人をさす。物事を指す場合、一般的に「使」を使う。
把 | 被 | |
基本文型 | 名詞/代詞(動作を起こす者)+「把」(「将」)+名詞/代詞+動詞+他の成分。 你把书翻开。 |
名詞/代詞(動作を受ける者)+「被」+名詞/代詞+動詞+他の成分。 书被你翻开了。 |
構成 | 「把」からなる介詞フレーズを状語とする。「把」の賓語と全句の謂語動詞と動目関係であり、「把」の主語は動作を起こす者である。 | 「被」からなる介詞フレーズを状語とする。「被」の主語は動作を受ける者である。 |
注意 | 1.特定の目的語について、なんらかの処理を加える事ができる時にしか使えない。 「映画を見る」 「ラジオを聴く」 など、手を加える事ができず、処理できないものに対して、「把」を使えない。 2.故意にではなく、思いがけないアクシデントで人の物を壊してしまった時も使う。 |
1.主に被害を受ける(受けた)時に使われる。時には、評価される事、選ばれる事、自然現象についても使われる。それ以外、被害も無く、評価も無ければ受身文は使えない。 「よく言われる」→「常常被说」× 「よく使われる」→「常常被用」× とは言わない。 2.中国語では自動詞は受身文に使えない。 「生气」(起こる)、「死」(死ぬ) |
用法 | A.「把」+名詞/代詞のフレーズを主語の後ろ、謂語動詞の前に付き、名詞/代詞は動作の対象、場所、範囲或いは様態である。 他把书拿走了。(対象) 他把书店都找遍了,就是没有这本书。(場所) 他把这本书的好句子都抄写了一遍。(範囲) 他的笑话把大家都逗乐了。(様態) B.「把」の賓語はもう知っている、確定である。
他孩子把小李打了。Ο
C.「把」の謂語動詞は片割れ(特に単音節の動詞)は使えない。他の成分を加えなければならない。(「了」、「着」、動詞の重ねる型、動詞の前に「一」付き、補語、賓語などである。)他孩子把一个人打了。× 妈妈把那个包洗了。Ο 妈妈把一个包洗了。×
他把书丢了。
D.感知と認知の動詞は「把」の謂語に成れない。他把书带着。 他把书一扔,就去玩了。 他把书看了一遍。 他把书看完了。
你把他的秘密知道了。×
E.人体自身の動作は「把」の謂語に成れる。你把他要说的话猜到了。×
学生把手举起来了。Ο
F.能願動詞、否定副詞、時間詞は「把」の前に置く。小孩把头伸到了窗外。Ο
我能把这本书看完。
你不能把花摘掉。 妈妈已经把饭做好了。 |
A.名詞/代詞+「被」のフレーズを主語の後ろ、謂語動詞の前にに付き、名詞/代詞は動作の対象、場所、範囲或いは様態である。
书被他拿走了。(対象)
B.「被」の主語はもう知っている、確定である。书店被他都找遍了,就是没有这本书。(場所) 这本书的好句子被他都抄写了一遍。(範囲) 大家都被他的笑话逗乐了。(様態)
小李被他孩子打了。Ο
C.「被」の謂語動詞は片割れ(特に単音節の動詞)は使えない。他の成分を加えなければならない。(「了」、「过」、補語、賓語などである。)一个人被他孩子打了。× 那个包被妈妈洗了。Ο 一个包被妈妈洗了。×
书被他丢了。
D.少数の感知と認知の動詞は「被」の謂語に成れない。书被他带着。 书被他看了一遍。 书被他看完了。 小偷被送进了警察局。
他的秘密被你知道了。Ο
E.人体自身の動作は「被」の謂語に成れない。他要说的话被你猜到了。Ο
手被学生举起来了。×
F.能願動詞、否定副詞、時間詞は「被」の前に置く。头被小孩伸到了窗外。×
这本书能被我看完。
花不能被你摘掉。 饭已经被妈妈做好了。 |
1.可能補語は「被」、「把」と組み合わせて使わない。
2.「同意」、「赞成」、「愿意」、「主张」、「反对」、「喜欢」、「害怕」、「怀疑」、「决定」など心理的な動詞は「把」の述語として使わない。
3.「有」、「在」、「是」、「叫」、「像」、「姓」、「当」、「等于」、「不如」などの存在することを表す動詞あるいは同等関係の動詞は「把」の述語として使わない。
4.「站」、「坐」、「躺」、「跪」、「蹲」などの体の状態を表す動詞は「把」の述語として使わない。
5.「上」、「下」、「进」、「去」、「出」、「回」、「到」、「来」、「过去」、「过来」などの傾向動詞は「把」の述語として使わない。
6.「把」の述語動詞の後に「着」が付く場合、一般的に動詞は「带」、「背」、「扛」、「放」、「摆」、「搁」、「挂」、「拿」、「开」などの少数の動詞である。命令文に用いることが多い。
7.「把」の述語動詞の後に、過去に経験が有った事あるいは発生したことを表す動態助詞の「过」を付けることは少ない。しかし、文中の述語動詞の後に結果補語が有る場合、結果補語の後に動態助詞の「过」が使われる。
一、「把」の文
1.主語+把+目的語+動詞+「一」、「了」+動詞
2.主語+把+目的語+動詞+「了」、「着」
3.主語+把+目的語+動詞+補語(可能補語が使えない)
⑴主語+把+目的語+動詞+時量補語
⑵主語+把+目的語+動詞+動量補語
⑶主語+把+目的語+動詞+前置詞フレーズ補語
⑷主語+把+目的語+動詞+情態補語
4.主語+把+目的語+動詞+成(做为)+目的語
5.主語+把+目的語+给+動詞+他の成分
6.「把」を連動文に使う
7.「把」を兼語文に使う
1.主語+ 被(叫/让)+目的語+(给)+動詞+他の成分
2.主語+ 被(给)+動詞+他の成分
3.主語+ 被(为)+目的語+所+動詞
4. 主語+ 被+目的語1+動詞+成(为/做)+目的語2